エジプト旅行《その１》
私たちは昨年夏より古代エジプトの遺跡見学をしようと旅行会社のツアー選びを始めた。特に「カイロ」「ルクソール」「アブ・シンベル」を中心に見ることにした。列車、船などゆっくり旅のルートもあるが、どちらかと言えば急いで周る飛行機の旅を選んだ。阪急交通社の『感動のエジプト紀行８日間』だ。日程は１/１５（火）〜１/２２（火）。
- １日目
１/１５、１２時、関西空港集合。私たちの旅行グループは２班、人数は３１名だそうだ。同一旅行会社で同一コース、もう１班があるということだ。こんなことは初めてのことだ。それだけ人気があるということかも知れない。
午後１４時にエジプト航空で関空を発ちルクソールへ直行。フライト時間は約１４時間。機内で飲み物が運ばれてくるがアルコール類はない。エジプトはイスラームの国。イスラームでは飲酒を禁止しているのでアルコールは出てこない。ちょっと寂しいスタートとなった。ルクソール到着後バスでホテル（SOFITEL KARNAK LUXOR）へ。
- ２日目
昨夜はホテルのエアコンの調節が上手くいかず寒かったのと時差ボケで眠い観光スタートとなった。午前はバスでルクソール西岸の観光。 まずは新王国時代（紀元前１６００〜１４００）岩を掘って造られた豪華な墓群（６８個）「王家の墓」。 このうち盗掘者に荒らされることなく発見されたツタンカーメンの墓を鑑賞（２月からは見れなくなるとか）。またラムセス１世・３世・９世の墓にも入る。いづれも地下に入り墓の壁に描かれた美しい壁画やレリーフが鑑賞できる。（写真１）
次は高さ２１mの巨大な一対の座像（アメンホテプ３世）（片方は補修中もともと座像の後ろには葬祭殿があったそうだが、後の王たちが石材として使用し破壊されたそうだ。（写真２）
又、岩山の断崖の下に建った「ハトシェプスト女王の葬祭殿」を鑑賞。内部の壁画が美しい。ここは１１年前日本人１０名を含む外国人観光客５８人がテロ事件で死亡した場所。入口左前方の実際の現場にはロープが張られていた。私たちが観光中も、あちこちで警官が銃を持って警戒していた。（写真３）
西岸の墓群に対して午後は東岸の巨大な神殿群の見学。まずはエジプトで一番大きいといわれている「カルナック神殿」頭上高くそびえる大列柱・石像・オベリスク。神殿内の壁画やレリーフ。桁違いの大きさ、華麗さには思わず息を呑むばかり。（写真４）
夕方は「ルクソール神殿」へ。正面のスフインクス参道を通りオベリスクへ・・・（右側のオベリスクはフランス支配時、パリのコンコルド広場へ…エジプトのオベリスクはヨーロッパ各地で建っているとか）薄暗くなりライトアップが始まるまで見学・・・光に浮かぶ「ルクソール神殿」（写真５）を見てホテルへ。ホテル連泊。
- ３日目
バスで１１５Km南下しエドフの街へ。突然バスに警察（観光ポリス）が乗り込んできた。現地ガイドさんの話では長距離の観光では警察が乗って来るとのこと・・・。前のテロ事件以来らしい。私たちの旅行中はいつもポリスが近くにいた。私服のポリスや制服を着たポリスがあちこちで見張っていた。もちろん銃を持っており銃口が時々服からのぞいていた。
約２０００年前に建造された巨大な塔門（３６ｍ）を持つ「ホルス神殿」へ（写真６）。
この神殿の主であるホルス神や様々な神の像のレリーフが周壁・列柱を飾り圧巻。
その後バスで７０Km、コム・オンボへ。「コム・オンボ神殿」は町から離れた丘の頂上に建っておりナイル川から見ると素晴らしいらしい。神殿は二重構造になっており塔門・至聖所はそれぞれ二つに分かれている。コム・オンボ神殿はホルス神とソベク神（ワニの神）のために建てられたものだと言われている。（写真７）
その後約３５Km離れたアスワンへ移動して午後はアスワン観光。 「古代の石切り場」で切りかけの長さ４１．７５ｍ、重さ１，１５２tonのオベリスクがある。途中ひびが入り割れたため残されているとか・・・（写真８）。
（古代の石切り技術はまず、石に切り込みをつけ、そこに木のクサビを打ち込み、次にクサビを水で濡らす。するとクサビが膨張して自然に石が割れる。切り口はほとんど平滑。）
次にアスワンダム見学。体積はクフ王のピラミッドの９２倍とか。ドイツ、ソ連などが中心になって協力し完成。日本もその時の協力で、「ツタンカーメンの黄金のマスク」の展示が日本でなされたと・・・。上流はナセル湖。 夕方はアスワンでは「ファルーカ」と呼ばれている帆かけ舟（エンジンなし）（写真９）
